ふるさと納税の返礼率(還元率)を解説!計算方法やおすすめの返礼品一覧も紹介
ふるさと納税の楽しみの一つが、返礼品選びです。ポータルサイトなどで返礼品を探す際に、返礼率(還元率)を目にしたことはありませんか?返礼率は、返礼品を選ぶひとつの基準として、たびたび用いられる数値です。実際に返礼率が高い返礼品は人気なのかどうか、気になっている方もいるでしょう。
今回は返礼率とは何かを詳しく解説するとともに、ご自身でできる計算方法や、返礼率が高い返礼品などをご紹介します。返礼品選びに迷っている方は、ぜひ参考にしてみてください。
ふるさと納税を行える上限額は、年収・家族構成等によって異なります。3ステップで寄付の限度額がわかる「かんたんシミュレーター」で上限額の目安をチェック!
目次
ふるさと納税の返礼率(還元率)とは?
返礼率とは、ふるさと納税で寄付した金額と、返礼品の市場価格の比率を計算したものです。パーセンテージで表されることが多く、還元率とも呼ばれています。返礼率は「おすすめ度合い」を示す数値であり、数値が大きいほどおすすめ度が高いといえます。ただし、ここでの返礼率は、総務省が定める本来の返礼率とは少し意味が異なります。以下で詳しく説明しましょう。
返礼率(還元率)の仕組み
ふるさと納税の返礼品は、各地の自治体が寄付のお礼として用意するものです。返礼品の金額は総務省によって、寄付額に対して仕入れ値の30%までと定められています。このとき、返礼品が商品として市場に出た際の価格は関係ありません。また、返礼品は地域で生産されたものに指定されています。
返礼率の仕組みは、自治体間の返礼品による寄付額の不公平を無くすことや、過度な返礼品競争を防ぐことが目的です。ふるさと納税制度が始まった当初は、このようなルールはありませんでしたが、地域とは関係ない金券などで寄付者を募った自治体や、寄付額の80%相当の返礼品を用意する自治体が現れたことで、制度内容が改正されて現在に至ります。
返礼率(還元率)が注目される理由
ふるさと納税を利用する方の多くは、せっかく寄付するならなるべく満足度の高い返礼品を選びたいと思うでしょう。しかし、総務省が定める返礼率でおすすめ度合いを知りたくても、自治体の仕入れ値が実際にわかることはありません。
一方で、市場価格で計算された返礼率であれば、寄付しなかった場合の定価と、寄付した場合の差額がひと目でわかります。利用者にとって、おすすめ度がわかりやすいことから、返礼率が注目されているのです。
返礼率(還元率)に上限はある?
市場価格で計算された返礼率には、上限などの決まりはありません。ポータルサイトなどで「還元率100%!」などと記載がある返礼品を目にして「なぜだろう?」と疑問に思った方もいるでしょう。総務省が定める返礼率の30%を超えていることから混乱しがちですが、たとえ返礼率が100%でも、仕入れ値さえ30%未満であれば何も問題ないのです。
また、市場価格が高いのに仕入れ値が安くなる理由には、自治体と地元業者の工夫や努力があるといわれています。
ふるさと納税の返礼率(還元率)の計算方法
ふるさと納税の返礼率を計算するには、返礼品と同じ品物の市場価格を知る必要があります。インターネットで検索すればわかる場合がほとんどですが、同じ商品が見つからない場合は類似品を参考にします。市場価格がわかったら、以下の公式に数字を当てはめてみましょう。
返礼率=(市場価格÷寄付金額)×100
例えば、寄付額1万円の返礼品が、ショッピングサイトで7,000円で販売されていた場合の返礼率は70%となります。もし1万2,000円で販売されていたら、返礼率は120%にもなるのです。
なお、市場価格は販売店によって異なる場合があるため、なるべく返礼品を提供している事業者の公式サイトを参考にしましょう。正確さを求めるためには、産地や数量にも注意が必要です。また、返礼品のなかには数量限定や期間限定など市場価格が存在しないものもあります。返礼率はあくまでも指標ではありますが、簡単に計算できるので、返礼品選びに迷った際はぜひ活用してみてください。
返礼率(還元率)が高い傾向の返礼品一覧!
以降では、返礼率が高い傾向にある返礼品をまとめました。ふるラボで人気の返礼品とともにご紹介します。
肉類
ふるさと納税の返礼品のなかでも、満足感を得られやすいと人気の肉類。自治体ごとの高級なブランド肉や、ハム、ソーセージといった加工品など、種類も多岐にわたって用意されています。とくに切り落とし肉は、返礼率が高い傾向のため要チェックです。
<ふるラボで人気の肉類の返礼品例>
・【大阪府 泉佐野市】国産 黒毛和牛 切り落とし 1.6kg(400g×4)小分け 熟成・鮮度凍結
<2023年6月時点>
口どけの良い上質な黒毛和牛の切り落としがたっぷり1.6kgも入っています。国産なのに寄付額はお手頃。こだわりの凍結技術で鮮度が保たれており、便利な小分け包装のため保存にも困りません。肉じゃがやカレー、牛丼など、さまざまな料理に大活躍すること間違いなしです。
魚介類
産地ならではの海の幸を堪能できると、魚介類の返礼品も人気上位です。カニやイクラなどの贅沢な食材や、子どもが好きなエビやサーモンなど、さまざまな海の幸がラインナップしています。返礼率が高い傾向にあり、とくに明太子やうなぎがおすすめです。
<ふるラボで人気の魚介類の返礼品例>
・【北海道 紋別市】オホーツク産ホタテ玉冷大(1kg)
<2023年6月時点>
魚介類の返礼品に力を入れる自治体が多い北海道。こちらのホタテは、4年間もオホーツク海の厳しい環境で育ち、粒の大きさもおいしさも他とはまったく違います。 1kgも入っているため、刺身やマリネ、フライやシチューなどいろいろな食べ方を楽しめます。
果物・フルーツ
季節ごとの旬のおいしさを味わえる果物・フルーツは、品切れになることもある人気のジャンルです。狙っている果物がある場合は時期を逃してしまわないように、早めに確認しておきましょう。どのフルーツも人気ですが、いちごや桃は返礼率が高めです。
<ふるラボで人気の果実・フルーツの返礼品例>
・【熊本県 八代市】【先行予約】熊本県産 シャインマスカット 約1.2kg 2房〜3房
<2023年6月時点>
高級フルーツに分類されるシャインマスカットも、ふるさと納税の返礼品として選ぶことができます。申し込み時期と、発送時期には注意しておきましょう。ジューシーで甘いシャインマスカットを、存分に堪能してみてはいかがでしょうか。
お米
毎日食べるお米を返礼品に選べば、重いお米を買いに行かなくて済むというメリットがあります。品質が高いブランド米や、無洗米、レトルトパックのご飯など、シーンに合わせて選べるのも人気の理由です。お米は返礼率で選んでも良いですが、量で選ぶのもおすすめです。
<ふるラボで人気のお米の返礼品例>
・【佐賀県 上峰町】さがみのり 20kg (5kg×4袋)
<2023年6月時点>
佐賀を代表する3つのブランド米を、お米のプロがバランスよくブレンドしたお米です。その量なんと20kg!量と品質の両方を兼ね備えた、おすすめの返礼品です。
日用品
ティッシュ、トイレットペーパーなどの暮らしに欠かせない消耗品は、イメージと違ったといった失敗や、食材のように調理する手間などもなく実用的だと人気の返礼品です。日用品ジャンルには他にも、洗剤やタオル、シャワーヘッドなどがラインナップしています。
<ふるラボで人気の日用品の返礼品例>
・【北海道 倶知安町】北海道産 トイレットペーパー ダブル 48ロール ティッシ ペーパー 15箱 セット まとめ買い 香りなし ボックス ティッシュ
<2023年6月時点>
地域で回収された古紙を使用したトイレットペーパーと、地元企業コアレックスで製造されたボックスティッシュのセットです。まとめ買いで買い物の手間も減らせ、いざというときも安心。環境に配慮した製品のため、ふるさと納税を通してエコな取り組みにも参加できます。
家電
返礼品には、トースターやホットプレートなどのキッチン家電や、ドライヤー、イヤホンといった家電も多く取り揃えられています。返礼率はその都度変動するため、特定の品物がおすすめと言い切れませんが、満足度が高いと人気のジャンルです。家電を買い換えたいとお考えの方は、ぜひチェックしてみてください。
<ふるラボで人気の家電の返礼品例>
・【兵庫県 加西市】アラジン グラファイトトースター 新2枚焼き グリーン AET-GS13CG Aladdin
<2023年6月時点>
電源を入れてからわずか0.2秒で発熱する、アラジンの最新トースターです。トーストだけでなく、温めなおしもおいしくできるこだわり設計。レトロでおしゃれな見た目も魅力的です。
返礼率(還元率)ランキングの注意点
返礼品を紹介するサイトによっては、「返礼率(還元率)ランキング」が存在します。返礼率は、返礼品選びに役立つひとつの基準だと解説しましたが、利用には注意が必要です。
まず、返礼率の計算に用いられる市場価格は変動します。返礼品に迷っている間に返礼率が変わったり、より高い返礼率を求めて時間を費やしてしまったりと、返礼率にとらわれて本当に欲しいものや必要なものを見失わないよう気を付けましょう。
また、ふるさと納税の本来の趣旨は、自治体への寄付と応援です。返礼率は参考にしつつ、全国の地域の特徴や魅力を知って、ふるさと納税の制度を存分に楽しみましょう。
返礼率(還元率)は関係ない?その他の返礼品の選び方
ふるさと納税の返礼品選びの方法は、返礼率に注目することだけではありません。返礼率は関係ない、おすすめの返礼品を選ぶ方法を3つご紹介します。
寄付額から選ぶ
そもそもふるさと納税は、ご自身の控除上限額を超えない範囲で寄付をしなければ、メリットを最大限享受できません。控除上限額より少ない額の寄付でも問題はありませんが、上限いっぱいまで寄付したほうがよりメリットが大きいです。
複数の自治体に寄付を考えている場合、計算しながら返礼品選びを行わなければならず、万が一上限額を超えてしまうと自己負担額が増えてしまいます。キリがいい金額で計算したい方や、寄付額をなるべく余らせないようにしたい方は、寄付額から選ぶ方法をおすすめします。
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自治体から選ぶ
総務省で毎年発表される各自治体の寄付の受入額および受入件数の統計を見れば、人気の自治体がひと目でわかります。つまり、受入額が多い=寄付した人が多い人気の自治体だと判断できるのです。
令和4年に発表された、令和3年度の受入額の多い自治体トップ20のデータを見てみましょう。北海道紋別市が1位となっており、次に宮崎県都城市、北海道根室市と続きます。
引用:令和4年度実施 ふるさと納税に関する現況調査結果「令和3年度におけるふるさと納税受入額の多い20団体
総務省の統計からは、制度が始まった平成20年から現在までの、全国の受入額・受入件数も確認できます。グラフは右肩上がりとなっており、令和3年時点で受入額およそ8,302億円、受入件数およそ4,447万件と、多くの利用者がいるとわかります。
引用:令和4年度実施 ふるさと納税に関する現況調査結果「ふるさと納税の受入額及び受入件数の推移(全国計)」
一方で、令和3年度の都道府県別の受入額・受入件数を見ると、北海道は受入額が121,747百万円、受入件数が 7,471,706件なのに対し、徳島県では受入額が2,111百万円、受入件数が 104,156件と、県によって大きく差が開いている現状も見えてきました。
引用:令和4年度実施 ふるさと納税に関する現況調査結果「ふるさと納税の受入額及び受入件数(都道府県別)」
返礼品選びは返礼率も大切ですが、個人的に思い入れのある自治体や、今後の発展を期待する自治体なども、選択基準のひとつに入れてみてはいかがでしょうか。
日常使いするものから選ぶ
ふるさと納税の魅力といえば、普段は購入をためらうような豪華な返礼品を選べる点でしょう。ですが、あえてお米や消耗品など、生活必需品を選ぶのもおすすめです。日常的に購入するものを返礼品に選べば購入代金を浮かせられ、生活費の節約にもなります。自宅に常備しているものや、スーパーでまとめ買いすると持ち帰るのが大変なものを基準に選んでみてください。
まとめ
ふるさと納税の返礼率は、返礼品のおすすめ度を知るのに役立ちます。数多くある返礼品からどれを選ぼうか迷ったら、返礼率を参考にするのも良いでしょう。しかし、返礼品を選ぶ方法は返礼率だけではありません。気になる自治体に目を向けたり、日用品から選んだりと、さまざまな方法でふるさと納税が楽しめます。
ふるラボでは、ただ返礼品をご紹介するだけでなく、返礼品の背景にある地域の魅力やストーリーをお届けしています。さらに、寄付した地域のその後もご紹介。ぜひ返礼品選びを通して、今までにない地域との出会いを体験してみてください。
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