産休・育休中もふるさと納税はできる!控除上限額の計算方法や注意点を紹介
好きな自治体を応援しながら、返礼品を受け取ることができる「ふるさと納税」。すでに利用されている方の中には「産休・育休の取得中に利用できるの?」と疑問をお持ちの方もいることでしょう。
そこで今回は、産休・育休中のふるさと納税について、効率的か判断するポイントや注意点を紹介。寄付金控除の手続きの流れやよくある質問についても解説しています。

産休・育休中でもふるさと納税はできる!ただし損するケースも
産休・育休中でも、ふるさと納税することは可能です。ただし、ある程度の収入がないと、ふるさと納税による金銭的なメリットが享受できません。
そこで、ふるさと納税する年度に、どのくらいの年収があるかチェックする必要があります。
例えば、2026年に産休・育休中でふるさと納税したい方は、2026年1月〜2026年12月までの収入をチェックするようにしてください。
ふるさと納税の仕組み
ふるさと納税は、好きな自治体に対して寄付(納税)を実施することで、所得税還付・住民税控除が受けられる制度です。
寄付に対して自治体から「寄付額の最大3割の返礼品」をもらうことができ、これがふるさと納税の大きな魅力となっています。
寄付金の使い道を指定できる点も、通常の納税とは異なるポイントです。
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ふるさと納税をしても「意味ない」と言われる理由
産休・育休中のふるさと納税が「意味ない」と言われることがあるのは、主に2つの理由があります。
1つ目は、休業期間中の収入減少による納税額不足です。休業期間中は収入が減少、あるいは完全になくなるため、控除対象となる所得税や住民税が発生しない場合があります。例えば、年の初めから産休・育休に入り、その年の給与所得がほとんどない場合、納める税金自体が少なくなります。納税額が0円、または極めて少ない場合には、ふるさと納税をしても控除が受けられず、寄付金額がそのまま全額自己負担になってしまうのです。
2つ目は、控除上限額の超過です。自分の控除上限額を把握せずに寄付してしまい、上限額を超えた場合も問題になります。控除上限額を超えた分については控除が適用されないため、超過分は全て自己負担となり、結果的に「損をした」ということになってしまいます。
こうした状況を避けるためには、事前に自分の年収と控除上限額をしっかり確認することが必要です。
ふるさと納税で損しない年収の目安
ふるさと納税の魅力である「自己負担2,000円で返礼品を受け取れる」という恩恵を享受できる年収の目安は、独身または共働きで扶養家族がいない場合、一般的に約201万円とされています。この金額は、返礼品の価値と自己負担額のバランスを考えた際の一つの基準です。
なぜ年収201万円が目安となるのかというと、返礼品の価値は寄付額の約3割と決められているため、自己負担2,000円以上の価値がある返礼品を得るには、一定以上の寄付額が必要になるからです。年収が201万円程度あれば、控除上限額内で寄付を行い、自己負担2,000円で十分な価値の返礼品を受け取ることができるでしょう。
ただし、この201万円という数字はあくまで目安であり、他の控除(医療費控除など)の有無によって変動します。配偶者や子どもを扶養している方では、控除上限額が異なります。上限額の目安を知りたい場合は、ふるさと納税サイトのシミュレーションツールを活用して、自分の状況に合わせた控除上限額を計算することをおすすめします。
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【状況別】産休・育休中の控除上限額の計算ポイント
ふるさと納税の控除上限額は「所得税・住民税それぞれの控除額の合計」で計算できます。所得税・住民税それぞれの控除額の計算方法は、以下の通りです。
<所得税の控除額>
(ふるさと納税額-自己負担額:2,000円)× 所得税率
<住民税の控除額>
-
住民税からの控除(基本分)
(ふるさと納税額−自己負担額:2,000円)×10%
-
住民税からの控除(特例分1、特例分2のうち低い方)
住民税からの控除(特例分1、特例分2のうち低い方)
(特例分1)
(ふるさと納税額−自己負担額:2,000円)×(100%−10%(基本分)−所得税率(復興特別所得税を含む))
(特例分2)
(住民税所得割額)× 20%
計算が大変な方は、ふるラボの「かんたんシミュレーター」をご利用ください。3ステップで、計算ミスもなく、産休・育休中の控除上限額の目安がすぐに分かります。
以降では、産休に入る時期による違いや、育休明けの対応など、状況別のポイントを詳しく見ていきましょう。

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産休に入る時期で控除額は変わる?タイミング別の考え方
ふるさと納税の控除額は、寄付を行う年の1月から12月までの収入をもとに計算されます。そのため、産休に入る時期によって、その年の課税所得が大きく変わり、結果として控除上限額も変動するのです。
【年初に産休に入る場合】
1月から3月など年初に産休に入った場合、その年の給与収入は数か月分のみとなります。収入が少ないため、控除上限額も低くなります。場合によっては控除限度額が0になる場合もあります。
【年央に産休に入る場合】
6月から8月など年の半ばに産休に入った場合、半年程度の給与収入があるため、年初に比べて控除上限額は高くなります。
【年末近くに産休に入る場合】
11月から12月など年末近くに産休に入った場合、1月から10月頃までの給与があるため、年収に余裕があり、控除上限額も相対的に高くなります。
年末に会社から発行される源泉徴収票で年収が確定してから寄付を行えば、最も確実に控除上限額を把握できます。年の途中で産休に入る場合は、その年の収入見込み額を慎重に計算し、控除上限額のシミュレーションを行ってから寄付することが失敗を避けるコツです。
育休明け・復職後のふるさと納税はいつからできる?
育休から復職した年も、その年の1月から12月までの収入見込み額に応じて、ふるさと納税を利用できます。復職のタイミングによって年収は変わりますが、給与が発生していれば問題なく制度を活用できるでしょう。
育休明けでその年の住民税が0円、あるいは少額の場合でも、ふるさと納税は翌年度の住民税から控除される仕組みのため、心配する必要はありません。寄付を行った年の所得税が還付され、翌年の住民税が控除されるという流れになります。
復職後の給与や賞与(ボーナス)の見込み額をしっかり把握し、それをもとに控除上限額をシミュレーションすることが大切です。復職直後で年収の見通しが立ちにくい場合は、確実な金額が把握できてから寄付を行う方が安全でしょう。
産休・育休中にふるさと納税を行う際の注意点
ふるさと納税の控除上限額は、年収だけでなく家族構成によっても大きく変わります。さらに、他の控除を併用した場合も、控除上限額に影響する可能性があるため、注意が必要です。
ここでは、産休・育休中にふるさと納税を行う際の、2つの注意点をご紹介します。
医療費控除を加味して計算する必要がある
医療費控除は、医療費が年間10万円超のケースで利用できる控除です。例えば、出産に関連する医療費控除の対象には、以下のようなものがあります。
【医療費控除の対象例】
-
出産費用
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妊婦健診にかかる費用
-
通院・出産にかかる交通費 など
医療費控除を利用すると、ふるさと納税の控除限度額は少なくなります。
なお、医療費控除は家族での合算も可能です。もしも夫が医療費控除を申請すれば、妻の控除限度額には影響しません。
「育児休業給付金」など出産・育児に関する手当金は非課税
出産・育児に関する手当金は非課税で、ふるさと納税の控除上限額に影響しません。これらを収入に含めると、控除上限額を本来より多く見積もる恐れがあるため、ご注意ください。出産・育児に関する手当金には、以下のようなものがあります。
【出産・育児に関する手当金の例】
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出産一時金
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育児休業給付金
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出産手当金
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児童手当金
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出産祝い金(会社・自治体からのもの。ただし金額による)など
共働き夫婦の場合、家族分の合算はできない
共働き夫婦の場合、ふるさと納税はそれぞれが個別に行うことができます。ただし、医療費控除のように家族分を合算することはできず、あくまで寄付を行う本人(納税者本人)の名義で手続きする必要があります。
産休・育休中で自身の控除上限額が低い、またはゼロの場合でも、収入のある配偶者の名義でふるさと納税を行うことは可能です。この場合、寄付者名義や決済名義は必ず配偶者本人のものにする必要があるため、注意が必要でしょう。
夫婦それぞれでふるさと納税を行う際は、各自の収入と控除上限額を個別に計算し、世帯全体での金銭的なメリットが最大になるよう調整することが大切です。
ふるさと納税で人気のおいしいお米を紹介

ふるさと納税でお米を選ぶなら、味・銘柄・量の違いも気になりますよね。
実は専門家が厳選した“失敗しないお米”があるんです。
特Aランクや定期便など人気の銘柄をまとめて紹介していますので、
自分にぴったりのお米を探したい方はぜひご覧ください。
ふるさと納税の寄附金控除手続きの流れ|ワンストップ特例と確定申告
ふるさと納税で所得税還付・住民税控除を受けるためには、所定の手続きが必要となります。
会社員などの給与所得者の方は、簡単に寄付金控除手続きができる「ワンストップ特例制度」が利用できる可能性がありますが、利用できない場合は「確定申告」が必要です。
ワンストップ特例制度と確定申告、それぞれのケースでの寄付金控除手続きの流れは、以下の通りです。
【ワンストップ特例制度を利用する場合の流れ】
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ふるさと納税する自治体を選ぶ(※ 6自治体以上に寄付する場合は確定申告が必要でありワンストップ特例制度は使えない)
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ふるさと納税する各自治体へ、ワンストップ特例制度の申請書を提出する
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住民税が翌年度に控除される
【確定申告で寄付金控除する手続きの流れ】
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ふるさと納税する自治体を選ぶ
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ふるさと納税する
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ふるさと納税した年度の確定申告を実施する(確定申告期間は翌年2月16日〜3月15日)
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ふるさと納税を実施した年の所得税が控除される
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翌年度に住民税が控除される

産休・育休中のふるさと納税に関するよくある質問
最後に、産休・育休中のふるさと納税に関するよくある質問にお答えします。
Q.産休・育休に入る翌年の住民税はふるさと納税で減税できる?
産休・育休に入る時期が翌年である場合、ふるさと納税を本年中に実施することで、翌年分(翌年の6月以降分)の住民税控除を受けることが可能です。
Q.共働きの夫婦は一緒にふるさと納税はできる?
共働きで所得税・住民税が発生するご夫婦は、それぞれの名義でふるさと納税することが可能です。
ただし、医療費控除のように家族合算(夫の名義で妻の分も申し込むなど)はできませんので、ご注意ください。
Q.育休手当(育児休業給付金)はふるさと納税の対象になる?
育休手当(育児休業給付金)など、出産・育児に関する手当金は非課税になります。
つまり、ふるさと納税の控除限度額に影響しませんのでご注意ください。
Q.控除限度額を超えてふるさと納税するとどうなる?
控除限度額を超えてふるさと納税すると、超えた分の金額が全額自己負担となります。
ふるさと納税で金銭的なメリットを享受するためには、ご自身の控除限度額を事前に把握しておくことが必要です。
まとめ
ふるさと納税は、産休・育休中でも利用可能です。 ただし、年収によっては控除限度額が低く、ふるさと納税による金銭的なメリットが享受できない可能性があります。
そこで、ふるラボの「かんたんシミュレーター」 などを使い、ご自身の控除限度額を知った上で利用を検討してください。
ふるさと納税の返礼品には、妊娠中・産後に口にできる食材や、ベビー・子育て用品などもあります。
朝日放送テレビ(ABC)のふるさと納税サイト「ふるラボ」でも、産休・育休中に嬉しい返礼品を多数紹介していますので、ぜひチェックしてみてください。

