寄附金受領証明書とは?何に使う?どこで入手できる?なくした場合の対処法も解説

寄附金受領証明書とは?何に使う?どこで入手できる?なくした場合の対処法も解説

ふるさと納税をすると、寄付した自治体から「寄附金受領証明書」が送られてきます。この寄附金受領証明書は、ふるさと納税の控除を受けるために必要な書類ですが、どうやって使うのでしょうか。また、どこで入手できるのでしょうか。

この記事では、寄附金受領証明書とは何か、寄附金受領証明書はどこで入手できるのか、届かない場合やなくした場合の対処法などについて解説します。ふるさと納税に興味がある方や、これからふるさと納税をしようと考えている方は、ぜひ最後までお読みください。

寄附金受領証明書とは?

寄附金受領証明書とは、ふるさと納税をした際に、寄付した自治体から送られてくる書類のことです。国税庁のホームページでは、「寄附をしたことを証明する書類であり、寄附金控除の申告に必要な書類です」と説明されています。

証明書には、以下のような内容が記載されています。

  • 寄付者の氏名、住所、生年月日

  • 寄付した自治体の名称、住所、電話番号

  • 寄付した年月日、金額、品目

  • 寄付した自治体の代表者の氏名、捺印 など

寄附金受領証明書には、一律のフォーマットはありません。各団体で異なる場合があります。以下は、東京都主税局が公開している証明書の一例です。

引用:東京都主税局|領収書・受領証等の交付について

寄附金受領証明書は、ふるさと納税の控除を受けるために必要な書類です。手元に届いたら、控除の申告をするまで大切に保管しておきましょう。

寄附金受領証明書は何に使う?

寄附金受領証明書は、ふるさと納税の控除を受けるために使います。ふるさと納税の控除とは、寄付した金額の一部が所得税や住民税から差し引かれる寄附金控除のことです。この寄附金控除を受けるためには、確定申告で寄附金控除の申請を行う必要があり、その際に必要となる証拠書類です。

ただし、ワンストップ特例制度を利用して控除申請をする場合は、寄附金受領証明書は必要ありません。以降では、以下それぞれについて解説していきます。

  • 確定申告で寄附金控除の申請をする場合

  • ワンストップ特例制度を利用する場合、寄附金受領証明書は不要

確定申告で寄附金控除の申請をする場合

寄附金控除の申請を確定申告で行う場合は、寄附金受領証明書が必要です。ふるさと納税をしてから確定申告するまでの流れは、以下のとおりです。

  • 寄付する自治体と返礼品を選ぶ

  • 自治体に寄付を申し込む

  • 自治体から送られてくる返礼品と寄附金受領証明書を受け取る

  • 確定申告で寄附金控除の申請を行う

確定申告の際は、申告書類、本人確認書類に寄附金受領証明書を添付して、申告しましょう。

確定申告の流れについて詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。

ワンストップ特例制度を利用する場合、寄付金受領証明書は不要

ワンストップ特例制度とは、ふるさと納税をした後に確定申告を行わなくても寄付金控除が受けられる制度のことです。ワンストップ特例制度は、以下の双方に該当する人のみ利用することができます。

  • もともと確定申告が必要のない給与所得者(会社員)などであること

  • 1年間(1~12月)の寄付先が5自治体以内であること

上記に当てはまらない人は、確定申告で寄附金控除の申請を行いましょう。

ワンストップ特例制度を利用して寄附金控除の申請を行う場合、寄付金受領証明書は不要です。ワンストップ特例制度を利用する場合は、以下のような流れで寄附金控除の申請を行います。

  • 寄付する自治体と返礼品を選ぶ

  • 自治体に寄付を申し込む(このとき、ワンストップ特例制度を利用するかどうかをチェックボックス等があれば、「利用する」を選択する)

  • 自治体から送られてくる返礼品と寄附金受領証明書、ワンストップ特例申請書を受け取る

  • ワンストップ特例申請書に必要事項を記入し、翌年1月10日(必着)までに、寄付した自治体に返送する

ワンストップ特例制度を利用する場合は、ワンストップ特例申請書を寄付した自治体に返送する必要があるため、必ず期日までに返送するようにしましょう。なお、ワンストップ特例制度を利用して寄附金控除の申請をした場合、控除される税金は「住民税」のみになります。

ワンストップ特例制度について詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてみてください。

寄附金受領証明書はどこで入手できる?

寄附金受領証明書は、ふるさと納税をした自治体から送られてきます。大半の場合、寄付した後、1~2週間程度で届きますが、自治体や時期によっては1~2ヶ月ほどかかる場合もあります。また、返礼品とは別に送られてくるケースもあります。寄附金受領証明書が手元に届いたら、大切に保管しておきましょう。

寄附金受領証明書が届かない場合はどうしたらいい?

返礼品が届いているのに、いつまで経っても寄附金受領証明書が届かない場合は、以下のような対処法があります。

  • 寄付した自治体に問い合わせる

  • 寄附金受領証明書の再発行を依頼する

証明書が届かない場合、まずは寄付した自治体に問い合わせてみましょう。寄付金受領証明書の発行や発送の有無、予定日、追跡番号などを確認できる可能性があります。もし発送されていることがわかれば、郵便局に問い合わせてみましょう。郵送中に紛失や遅延が起きている可能性があります。また、寄付者の住所や氏名に誤りがあることが分かったら、寄付した自治体に訂正してもらいましょう。証明書の再発行を依頼することもできますが、自治体によっては再発行を受け付けていないケースもあります。

寄附金受領証明書をなくした場合の対処法

寄附金受領証明書をなくすと、ふるさと納税の控除を受けることができなくなる可能性があります。確定申告をする場合は、寄附金受領証明書を添付する必要があります。ワンストップ特例制度を利用する場合は、証明書は不要ですが、ワンストップ特例申請書に寄附金受領証明書の番号を記入する必要があります。証明書をなくすと、これらの手続きができなくなります。

寄附金受領証明書をなくした場合は、必ず寄付した自治体に問い合わせて再発行依頼をするようにしましょう。ただし、再発行するかどうかの判断は、各自治体に委ねられているため、再発行できないケースもあります。いずれにせよ、控除の申請に必要な書類なので、なくしたことに気づいた時点で早めに問い合わせるようにしましょう。

寄附金受領証明書に関するよくある質問

ここからは、寄附金受領証明書に関するよくある質問に回答します。

Q.寄附金受領証明書と領収書の違いは?

寄附金受領証明書は、ふるさと納税の控除を受けるために必要な書類です。一方、領収書は、寄付した金額を証明するための書類です。寄附金受領証明書には、寄付者の生年月日や寄付した品目などが記載されていますが、領収書には記載されていません。また、寄附金受領証明書は、寄付した自治体の代表者の押印がされていますが、領収書には押印がありません。寄附金受領証明書と領収書は、別々に送られてくる場合もあります。

Q.確定申告では寄附金受領証明書の原本を提出する?

確定申告では、寄附金受領証明書の原本ではなく、写しを添付するだけで問題ありません。とはいえ、原本は、確定申告後に税務署からの照会がある場合に応じるために必要になるケースがあります。そのため、原本は、確定申告後も3年間は保管しておきましょう。

Q.寄附金受領証明書はいつまで保管する?

寄附金受領証明書は、確定申告後も5年間は保管しておきましょう。これは、確定申告の内容について税務署からの照会があった場合に、証明書の原本を提示する必要があるからです。

なお、寄附金受領証明書は個人情報を含む書類です。できれば、第三者に見られないよう保管しましょう。

Q.捨ててしまった寄附金受領証明書の再発行はできる?

万が一、寄附金受領証明書を捨ててしまった場合は、再発行を依頼しましょう。再発行を依頼するには、寄付した自治体に連絡してください。ただし、再発行には時間がかかるケースがあるほか、再発行対応ができない自治体もあります。寄附金受領証明書が届いたら、捨てないようにしっかりと保管しましょう。

まとめ

この記事では、寄附金受領証明書について、以下の内容を解説しました。

  • 寄付金受領証明書とは何か

  • 寄付金受領証明書は何に使うのか

  • 寄付金受領証明書はどこで入手できるのか

  • 寄付金受領証明書が届かない場合やなくした場合の対処法

寄附金受領証明書は、ふるさと納税の控除を受けるために必要な書類です。手元に届いたら、捨てたりなくしたりしないよう、大切に保管してください。万が一、届かない場合やなくした場合は、寄付した団体に問い合わせてみましょう。

寄附金受領証明書に関する疑問や不安がある場合は、国税庁のホームページや、ふるさと納税のポータルサイト「ふるラボ」などに対処法や解説記事などが掲載されています。「ふるラボ」では他にも、ふるさと納税に関するさまざまな情報を提供していますので、ぜひ確認してみてください。

なお、ふるさと納税を申し込む際には、自身の控除限度額を調べる必要があります。「かんたんシミュレーター」を使えば、3ステップで限度額を調べることができるので、ぜひ利用してみてください。